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YamaRan's:備忘録

レーザー網膜光凝固術
15年ぶりくらいに、目の手術を受けてきたよ。
今回は、右目のレーザー網膜光凝固術。

左目は網膜剥離で、ざっくり言うと、目玉にシリコンバンドを巻いて止める手術を受けたのですが、その時は4日程入院したし、その後一ヶ月は自宅で絶対安静、と言われて本当に大変でしたが、今回は日帰りです。

右目の方も裂孔が沢山あるというのは分かっていたのですが、左目の手術の時の主治医によると、「レーザー手術を受けたら大丈夫、と言うわけではなくて、剥がれる時は剥がれちゃうからね。まあ、心配なら手術してもいいけど。」と言うことで、私としては「レーザー手術したのに剥離して結局また手術かよ!」ってパターンが一番イヤだったので、右目のレーザー手術はしなくていいや、と思ってました。

左目の手術が完全にトラウマなので、全く異なるタイプの手術であるにも関わらず、必要以上にビビってたのもある。
もう、目の手術だというだけで耐えられる気がしない!!みたいな。

そりゃ、確実に剥離しないんならもちろんやるけどさ。

それに、事故や何かで出来た剥離・裂孔じゃなくて、生まれつきらしいんだよね。
もともと網膜が標準より薄いせいで、穴が開いたり裂けたりしやすくて(あるいは、生まれつき裂孔があった?)、普通に生活してる中で徐々に剥離して、発覚したので、なんと言うか、今更あわてて手術しなくても、みたいなところもあった。

で、半年に一回、定期検診を受けていたのですが、毎回「変わりありませんね」と言われ、状態は安定してました。ほっ。

いや、安定といっても、網膜に穴や裂け目があるのは、全く「ほっ」ではないのですが、私は人生の大半をこの状態で過ごしているので、剥離さえしていなければ「ほっ」と出来ます。

その後、主治医が変わって、新しい先生は、忘れた頃にちょいちょい「右目のレーザー手術を受けるか否かの意思確認」をしてくる人で、しない旨を毎回お伝えしていました。

手術をするメリットは、
1)右目の網膜が剥がれない可能性がちょっと上がる。
2)耐えられる気がしないくらいビビってたものがひとつ減る。
3)右目のレーザー手術を受けるか否かの意思確認を、これ以上されずに済む。

では、なぜ今更右目の手術を受ける気になったのか。

なんかちょっと普段と違うことをやりたくなったからです。

上の3つ目はともかく、1と2をクリアすることで、もしかしたら、意外と清々した気分になるかもしれないし。

ま、お金と時間は掛かりますが、気分転換と捉えれば、旅行と同じようなもんだよ(笑)。

で、行ってきたんですよ。

12時の予約で、11:45くらいに到着。
まず視力検査と眼圧測定をして、診察室に呼ばれたのが12:20くらい。

今日は待ち時間が圧倒的に短くて助かりました。

いきなり「お昼ご飯まだですよね?」と尋ねられたので、「?」となったのですが、瞳孔を開く目薬を渡されて、「10分おきに3回点眼する必要があるので、お昼ご飯でも食べつつ目薬をさし、戻って来たら受付に声をかけて下さい。13:15ごろにまた呼びます」(以上要約)とのこと。

病院内にはレストランが1ヶ所、カフェが2ヶ所あるので、空いてそうなところへ入って、きのこと塩昆布のクリームスパゲティを食べつつ、指示通りに目薬を点眼。
スパゲティ、美味しかったので、うちでも真似してみたいと思います。

ほぼ予定通りの13:20ごろ再び診察室に呼ばれ、改めて手術の説明を受け、同意書を渡されて、手術室へ移動。

眼圧を測る時と同じように、装置を挟んで先生と向かい合って座るのですが、部屋の照明が落とされるので、急にビビり心が出てドキドキして来た…。

アゴとおでこを装置の前の台に乗っける。
頭を固定するためのベルトも付いていましたが、それは使用せず。

レーザー手術用のコンタクトレンズというのがあって、ちっちゃい単眼鏡みたいなイメージ?
片方の端は目玉に密着(コンタクト)させて、反対側からレーザーを照射するんですが、目玉を直接グイグイ押され続けるという、生まれて初めてのストレス。
手術の間中ずっとだから、25〜30分くらい。

あなたは30分間目玉をダイレクトに押されたことがありますか?
私はあります。

潤滑剤的なものが付いている様なのですが、自分の涙と一緒にそれがだらだら流れてくるのがキモチワルイ。

そしてレーザー照射。
パシュッ、パシュッ、と音がするので、何回照射するのか数えて気を紛らわせていたのですが、70〜80回あたりで数えるのをやめました。

基本、ごく軽い痛みしかありません。
しかし同じ場所なのか、ごく狭い範囲なのか、連続して打たれると、痛みが徐々に増します。

もう、目の奥に直接こんな鈍痛が打ち込まれる日が来るなんて、想像もしなかった。
地獄の責め苦だって、ここまで手の込んだことしないでしょ。

後半は、自然と体が引けてしまい、アゴとおでこを台にしっかり付けて下さい、と注意されてしまいました。
いや、分かってはいるんですけどね。

それから、目薬で全開になっているであろう瞳孔から目玉の内部めがけてレーザーを照射するので、場所によって、上を見たり横を見たりして、目玉を動かすことで、標的に当たりやすくする必要があるわけですよ。

これが地味にツライ。

一定の時間(せいぜい数分間)その向きをキープする必要があるのですが、徐々に頭もそっちの方に向いてしまう。
“顔は正面、視線は右下”とか、たったそれだけの事なんですけどね。
終わりの方は「私、今ちゃんと(視線だけ)左を向くことが出来ているのだろうか?」みたいな心境でした。

試しにやってみてください。
顔は正面を向いたまま、視線はずっと上を見続ける。
それだけでちょっと目の筋痛くならない?
これに加えてレーザーの鈍痛。

私、すごく頑張った。

終わった時にはもう本当に泣きたい様な弱り切った気持ちで心身共にぐったり。
右目からは生理反応としての涙と潤滑剤が垂れ流しで、右のほっぺだけドロドロ状態です。

ベトベトのほっぺをティッシュで拭いて、手術室を出て、診察室に戻り、次回の検診の予約を入れて終了。

今回のレーザー手術後の注意事項などは特になく、気になる事があったらいつでも来て下さい、程度で。

診察室を出たのが14:00ごろ。
やっと終わったよ…。

同じレーザー手術経験者のブログなどを見てみると、「10分くらいで終わったし痛みもない」なんて人もいるので、私の網膜がいかに穴だらけだったか、という事なんでしょう。

右目の充血と涙と痛みに加え、瞳孔もまだ開きっぱなしなので、眼帯でもしたい気分。
何か甘いものでも食べて一休みしてから帰りたいとは思うものの、そんな余力はなく、結局まっすぐ帰宅しました。

もう、これで右目も網膜剥がれたら暴れるぞ私は(笑)。

| 日常 | comments(0) | trackbacks(0) |
「京都 大報恩寺 快慶・定慶のみほとけ」
東京国立博物館で「マルセル・デュシャンと日本美術」からの「京都 大報恩寺 快慶・定慶のみほとけ」。

こっちの方が断然混んでました。
さすが慶派のブランド力。

今日は忘れずに単眼鏡を持ってきたので、十一面観音の頭上のちっちゃい顔までよく見えました。

快慶の十大弟子立像、彩色の残っている部分が意外とたくさんあって、往時の姿を思うとワクワクする。
絶対モデルいるわこれ、と思わずにはいられないリアリティ。
優婆離(うぱり)っぽい感じの上方落語の噺家さんとか、絶対いるでしょ(笑)。

富楼那(ふるな)に説得されたい感ある。うん。

肥後定慶の六観音、やっぱり如意輪観音菩薩坐像が良い。
六観音に限らず大勢いる観音様の中でも、最推しは如意輪観音だな、と確信しました。
如意輪観音は宇宙。

話は逸れますが、サントリー美術館でやってる「醍醐寺」展のポスターも如意輪観音でした。
私が如意輪観音の魅力に気付いた、思い出の如意輪観音。
行かなきゃ。

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「マルセル・デュシャンと日本美術」
上野の国立博物館で、特別展「京都 大報恩寺 快慶・定慶のみほとけ」と「マルセル・デュシャンと日本美術」を観てきました。

まずは空いてそうだったので「デュシャン展」から。

だいたい時系列順、ですかね。
10代の頃に描いた油絵が何点か並んでました。
デュシャンにもこういう絵を描いてた時代があったんだね。

《大ガラス (東京版)》は前に見たのはいつだっけ?と、調べてみたら、2005年の横浜美術館でした。
13年も経ってるの!?

輸送中にヒビが入ってしまったオリジナル版に関して、デュシャン本人は「こっち方が良い」という様なコメントを残しているそうですが、私も同意見です(笑)。
寂びだよね、千利休っぽく言えば。作為のない景色がプラスされて、いいね、っていう。

作品に貼り付く様にして次から次へと写真を撮り続ける女性が2人いて、シャッター音がうるさい上に、適度な距離をとって観ている人の前にどんどん食い込んでいって写真を撮るので、かなり鬱陶しい。

さらに、撮影禁止の作品まで撮っていて、イライラさせられるも、「何でこいつらのせいで私がイラっとせねばならないのか」と気を取り直して、その人たちが通り過ぎるのを待って鑑賞再開。

ジュリアン・ヴァッサーが撮った《イヴ・バビッツとチェスをするマルセル・デュシャン、パサデナ美術館にて》《ウルフ・リンデによる《大ガラス》のレプリカ(1961年)を通して見た、イヴ・バビッツとチェスをするデュシャン、パサデナ美術館にて》という写真では、デュシャンは全裸の女性(イヴ・バビッツ)とチェスをしてる。

私だったらソワソワしちゃって、チェスどころじゃないな、全裸の人(男女問わず)が相手だったら。
ま、でも、本当に対局してるとは限らないよね。
むしろ自分が裸になって、相手をソワソワさせる側の方がいいな。
…ってところまで考えて、正気に戻りました。

それにしてもチェスと裸体という組み合わせは良い。

展覧会のタイトルが「マルセル・デュシャンと日本美術」ですから、デュシャンの作品と関連づけて日本美術の展示が後半にありました。

なんか最近こういう抱き合わせ的な展覧会、流行ってるの(笑)?

最初に《黒楽茶碗 銘 むかし咄》が出ていて、上記の通り「侘び寂び」のことを考えていたので「おっ」と思ったのですが、そっちじゃなくて“レディメイド”関連でした。

「時間の進み方」のくくりで《平治物語絵巻 六波羅行幸巻》というのは分かる。

そのまま同じフロアで開催中の「京都 大報恩寺 快慶・定慶のみほとけ」展へ。

あ、そうだ。
帰りがけに、本館一階のミュージアムショップを覗いたら、美術本コーナーにデュシャン関連書籍が平積みされていたのですが、その表紙に載ってる《泉》の写真を見て、老夫婦が「あらっなにこれ!?便器?」「そうだな」って会話してたのがハートウォーミングでした。
その「なにこれ」って感覚は重要。
| 展覧会 | comments(0) | trackbacks(0) |
東京国立博物館 他
特別展の後に寄ることがほとんどだった、トーハクの常設展。
今日は特別展は見ずに、本館常設展だけゆっくり観てきました。

こないだ買った単眼鏡、持って行けばよかったよ。
ここが出番でしょうが!もう!

企画展「明治150年記念 書と絵が語る明治

第1部・明治の人と書

中林梧竹の《竹図自画賛》
書の魅力がわかるほどの教養も知識もないんですけど、無いなりに「いいな」と感じたのがこれ。これなら掛けておきたいもん、床の間に(笑)。
トーハクウェブサイトにある画像検索で、写真を見てみたんですが、現物の魅力が全然感じられなくてがっかり。
なんだろ、どこに魅力を感じてるんだろうか私は。
中林梧竹は明治の三筆の一人だそうです。

日下部鳴鶴 他《徐福遺宝》
中国の古印を入手した記念に、複数名の筆による書をまとめたものらしいのですが(曖昧な記憶)、なんで徐福なんだろう。昔、中国から来たモノ繋がり?
お、日下部さんも明治の三筆か。

小野鵞堂《家康公遺訓》
この書自体というより、「家康公遺訓」として知られる文章が、家康公のご遺訓でもなんでもなくて、実際には徳川光圀の遺訓だという解説に驚く。

第2部・描かれた明治

高橋由一《旧江戸城之図
高橋由一の作品は1Fの「近代の美術」でも《国府台真景》が展示されてましたが、この人の実直そうな、真面目なカタコト西洋画を観ていると、好感を覚えると同時に不安というか、居心地の悪いような、複雑な心持ちになります。
好きか嫌いかで言えば好きなんですけどね。
この《旧江戸城之図》の場合、描かれているのが崩れかけた江戸城の汐見櫓だから、さらに物悲しさもプラス。この絵が描かれた直後に取り壊されたらしい。

小林清親も出ていました。《九段坂五月夜》。夜の雨。この人の本領発揮といったところか。
靖国神社の近くに灯台があったんだね。

アーベル・ゲリノー《九段招魂社》とか、五姓田義松《有章院殿霊廟》とか、もう見ることのできない建築物が、絵画の中に姿を留められているんだなぁ、と改めて気づかされる。

常設展・日本美術の流れ

びじゅチューン!」とのコラボ展示をやっているらしく、常設展の中にも関連作品が出てたり、触れる展示(土器や能面)があったり。夏休みだね。

《大般若経 巻第二百九(和銅五年十一月十五日長屋王願経)》が展示されてましたね。和銅5年って712年だそうですよ。奈良時代。はぁ〜、全600巻がこのクオリティで残っているのでしょうか?

《線刻蔵王権現像》これはいつ来てもここに出てるように思いますが、毎回思うのが、なぜ西新井大師総持寺が持ってるのか、ということ。奈良県吉野郡天川村金峯山出土って書いてあるから、例えば金峯山寺とかが持ってるなら疑問は感じないけど。

茶器のコーナーでは、有田焼かなと思ったら景徳鎮だった、という自らの観る目の無さを実感。

蒲生氏郷作の茶杓は、ここで何度か観た記憶がありますが、その度に「戦場でも茶杓を削っていたというエピソードはこの人だっけ?」という疑問と、「(この茶杓を寄贈した)松永安左エ門すごい。さすが電力王。」という感嘆の念を覚える(笑)。
調べてみたら、戦場で茶杓を削っていたというエピソードは、蒲生氏郷ではなく、古田織部でした。おしい(利休七哲つながり)。
蒲生氏郷はあれだ、会津に飛ばされて泣いた人だね。

1Fのジャンル別展示では、スペイン語でずっと喋ってるおばちゃんがやかましかったです。どこへいってもあの調子で悪目立ちしているのだろうか。
仏像くらい静かに観させてくれ。

刀剣の中では《水龍剣》がカッコよかったな。
聖武天皇→正倉院→明治天皇→トーハクという来歴らしい。
ちゃんと手入れをしていれば、1300年経ってもこんなに綺麗なんだ。

水龍剣と名付けたのは明治天皇だそうですが、剣じゃないよね、これ。まっすぐだけど片刃だから刀なんじゃないの?ほら、解説にも「直刀」って書いてあるよ。

《名物 厚藤四郎》は思った以上に短かった。そりゃ懐刀って言うくらいだから、短刀はあんまり長いと携帯しづらいよね。

古備前から一文字・長船、とか、流派の流れも分かるし、制作年代も奈良時代から江戸後期まで幅広くて、じっくり観てみると、ちゃんと勉強になるように考えられた展示なんだね。
今までぼーっと観ててすみません。

「近代の美術」コーナーでは、河鍋暁斎《豊干禅師》《花鳥図》、横山大観の《雲中富士》も出てました。

暁斎の《花鳥図》は、キジ(?)に蛇が巻きついてる。
エグいにもほどがある(笑)。

満喫しましたよ。
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「須田悦弘 ミテクレマチス」展
三島にあるヴァンジ彫刻庭園美術館で「須田悦弘 ミテクレマチス」展。

猛暑でフラフラになるのを覚悟して行ったのですが、三島は東京よりも明らかに気温が低く、思い切って出掛けて良かったです。

クレマチス須田悦弘展、作品数はそんなに多くはありませんでしたが、静かだし、周りの(窓の外の庭園には、本物の花が咲いている)環境なども込みで(空調の効いた美術館で木彫の植物を)観られて、充実したひと時を過ごせました。
来て良かった。

2周してしまったのですが、係の方に「展示の場所はわかりましたか?」と声を掛けられてしまいました。
えへへ。

常設、というかここの美術館のメインである、ジュリアーノ・ヴァンジの作品は、初めて観たかも。
なぜここにこの人の作品を集めた美術館を作ったんだろう。コレクターがいるのか、何かゆかりがあるのか。

吊り橋せっかくここまで来たので、足を伸ばしてベルナール・ビュフェ美術館にも行ってみました。
2館の間を往復する無料循環バスもありましたが、ぶらぶら歩いて15分くらい。
途中、吊り橋を渡りました。前にも後ろにも誰もいないので、ゆらゆら満喫。
そして恒例の一点透視フォトを撮影。

ビュフェ美術館のカフェで食べた、地元の素材を使った小松菜と生ハムのガレット、美味しゅうございました。

帰りの三島駅行きのバスまで時間があったので、井上靖文学館ものぞいてみたのですが、入り口に立ってる井上靖の像が、井上靖のこと嫌いになりそうな出来栄えで、心にわだかまりを残してくれました。なにあれ。

夕食にはちょっと早かったのですが、せっかく静岡県に来たので、炭焼きレストランさわやかでハンバーグを食して帰りました。


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